『スモールハウス』高村友也
『スモールハウス』
~3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方~
高村友也
「シンプルな生活は、世界もシンプルであると思い込んで大きな顔をして生きていくためではなく、むしろ、シンプルでない複雑な世界に対して心を開いておき、世界をシンプルにしようと努める余力を残しておくためにあるのではないだろうか。」(P194)
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一般的に、土地と家を買って4000万。
ローンや税金、メンテナンスで2000万。
生涯賃金の1/3を費やすような
大きな家じゃなくて、
数10万円で建てれる小さな家。
この本は、経済的にも、環境的にも、精神的にも、小さい家はおすすめだし、自分たちで作れそう。楽しそう。と思わせてくれる。
そして、紹介されている家主たちの精神的な軽さ、自由さに惹かれながら、サクサク読み進めると、最終章は、「意識の話」、「世界の捉え方の話」いかにも哲学的で、それが家と結びついていて読み物として面白い。
結局、どんな風にも暮らしていけるこの時代で、「僕らの生きてる理由はなんだろう」を「あとがき」でふわっと投げられておわる。
どんなジャンルでも「よく生きる」を個人的に追求している人の話は面白い。
表紙の軽さや、スモールハウスで暮らす人の軽さからは想像しなかった、ずっしりした読了感。薪ストーブや、灯油ストーブを前にココアと一緒に読むのをおすすめします。